1964年生まれ。1991年より京人形髪付師「井上久男氏(勲六等 瑞宝章受章、現代の名工受賞など)、井上隆氏(現代の名工受賞など)両氏に師事する。 先代、先々代と机を並べて髪付技術を学び、京人形髪付師「井上」の三代目となる。
2003年には経済産業大臣指定伝統的工芸品伝統工芸士を取得。現在は、ひな人形や日本人形などの髪付を中心に製作に携わり、数少ない髪付けの家を守っている。
古い人形を観ることが好きで、自転車と金魚をこよなく愛する。
江戸時代、京都で公家の装束を有職故実に基づいて正しくひな人形化した有職雛が生まれ、以後のひな人形づくりにも大きな影響を及ぼしました。京人形の特徴である製作工程の分業化は、技術の錬磨と高度な専門化をもたらします。
髪付師もまた分業化の中で手わざを高めあい、妥協を許さない厳しい製作姿勢とその技術は各家へと相伝され門外不出とされました。時代の違いはありますが、丁稚仕事から人形創りに携わる往時の職人さんの手仕事はほんとうに美しいものでした。
しかし時代の流れとともに、京都に何軒もあった人形の髪付師の家は、今ではごくわずかとなってしまいました。
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